日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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春画展@永青文庫+α


 5日も連休で、どこにも行かないのはさすがにどーかと思い、カミさんに聞いたら「春画展」いいねってことで一緒に行くことに。
 

 開催している永青文庫は、肥後大名細川家屋敷跡に作られた、細川家の保存する文化財を保管、一般公開するために作られた美術館。ここで日本で初めて春画だけを集めた展覧会が開催されています。
 春画というのは、男女の睦事を描いた浮世絵、版画の類。題材が題材だけに、公共の美術館博物館ではなかなか開催できません。しかしながら、春画は海外では大変人気で、2014年に大英博物館春画展を開催したところ大好評、入場者数は8万8千を超えたとか。
 
 葛飾北斎、鈴木晴信、喜多川歌麿歌川国芳等々当代の有名浮世絵師は必ずといっていいほど春画を描いていて、浮世絵師で春画を描いていない人はいないといわれています。しかも、版画だけではなく、肉筆で描かれた絵は素晴らしく繊細で、さらに2、300年も経っているのに普通の絵と異なり、大体箪笥の奥に仕舞われていて、夜中月明りとか燈明の灯で見るものだから、状態がすごくいいのも春画の特徴。全然退色していなくて、色が鮮やかに残っています。もちろん極端に誇張された体位、陽陰器はあるので、この美術展が年齢制限があるのは仕方がないかもしれません(大英博物館春画展も16歳未満の入場が制限)。
 ただ本当に美しい。それと遊び心。飛び出す絵本のように、普通に描かれた絵の袴をめくると挿入の様子が描かれていたり。あたかも浮き出て見えるような技法で描かれていたり。
 時代の変遷も面白くて、最初は巻物の絵だったところが、そこに文字による解説が入り、徐々にそれが描かれていない物語になり、江戸時代後期になると版画の技術で、量産が利くようになり小冊子になり、物語はだんだん減っていく。まるで、ビニ本、ブルーフィルム、ロマンポルノ、アダルトビデオなんかの変遷と全く同じで、人間の営みは変わらないと改めて感じました。

 これ、第1級の芸術品です。会期は12月23日までとのことなので、興味のある方は言って損はないと思います。
 会期中展示が入れ替わるそうで、図録も購入しましたが、普通の図録の2倍以上の厚さなんだけど、4000円と図録にしては高い。しかもDVDパッケージのようなビニールで包まれていて、まさにビニ本ww
↓こんなですよ。

 で、中にこんな一文が
 「18歳未満の方の目に触れませんよう、本書のお取り扱いに十分ご注意ください」 wwwww


 さらに袋も透明ビニール製だから、外から丸見え!そっこーカバンの中に仕舞ったのは言うまでもありませんww


年齢制限があるので、大人しかいないのは当たり前ですが、女性同士で来てる人多かったです。男性は単独か、カップルで来てる感じで、男同士はほとんどいませんでした。



 その後、目白通りまで出ると、近くにカトリック東京カテドラル関口教会があり、よくよく考えたら私たち教会で結婚式挙げた(カトリック高輪教会)のを思い出し、ちょっと寄ることに。


初めて丹下健三設計の聖マリア大聖堂の中に。コンクリート打ちっぱなし、500人くらい座れる長椅子、背面のパイプオルガン、そして正面の祭壇、すべてが荘厳な印象で圧倒されました。誰かここで結婚式挙げてくれないかなぁ。


 さて最後にカミさんが「もう1こ、行きたいとこあるのよね」と。鳩山会館です。

通称音羽御殿、旧鳩山一郎邸ですが、一般公開されています。大正末期(13年)築で、昭和の政治の舞台でした。いろいろと問題行動の元首相も幼少期はここで育ったそうですが、もうね、「住む世界が違うっていうのはこういうことを言うんだな」と改めて思いました。駒場の前田侯爵邸もすごかったんですが、あそこは戦後GHQに接収されて以降は人は住んでいませんが、鳩山邸はつい最近まで人が住んでいたわけで。そりゃ庶民感覚なんてわからないはずです。岩崎邸も近いですから、洋館巡りにはちょうど良いかもしれません。


 さて、今回のお散歩。隠れテーマがあることに途中気が付きまして。。

 春画展で性(せい)、
 カトリック東京カテドラル関口教会は聖(せい)、
 そして、
 鳩山会館は政(せい)
 と、全部”せい”繋がりだったんですねー。
 
 別に意識したわけじゃなかったんだけど、うまくまとまりましたw