北鎌倉の古書店、ビブリア古書堂を舞台にした物語がこの巻で完結。今回は初めての洋書、1623年に出版されたシェイクスピアの戯曲をまとめた最初の作品集「ファースト・フォリオ」を巡る物語。世界的な稀覯本で、オークションに掛ければ数億はするという。
最終巻なので、栞子さんの母が子供たちを置いて篠川の家を出た理由が明らかになり、栞子さんと五浦くんもハッピーエンドに向かって走り出します。その前に、この「ファースト・フォリオ」の手に汗握る入札が、母親の智恵子と栞子さんとの間で繰り広げられます。
最近、だらだらと続いた挙句に未完になったり、尻切れトンボになってしまう作品が多くなる中、しっかりと本編終了するお話しでとても潔い感じがしました。最も著者あとがきによれば、今後はスピンオフでビブリア堂は描かれるということで、それはそれで楽しみ。また、映画、アニメの企画も進行中とのことで、しばらくはビブリア堂の世界を堪能できそう。2013年剛力彩芽が栞子さんを演じたTV版はちょっと印象が違いましたので、映画版、アニメ版には期待。
ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/02/25
- メディア: 文庫
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