50年以上生きていて、沢山の本を読み、映画、ドラマを観、漫画も読んだ。興味深い人にもあったけど、改めてこれが私のターニングポイントだ、とか、この本に出合って人生変わったとか、この映画のここが自分の大きな糧となっている、みたいなことを思い出せない。
もちろん、好きな映画も、何度も読み返している本もある。感銘を受けた台詞、言葉。いざそういうものを挙げようとすると、はて?と思ってしまう。
本を読んだり映画を観たりして人生観が変わるということない。すごいなーとか思うことはあるし、主人公の哀しみを我が事のように思うこともある。でもそういった感動で俄然やる気になったり、その言葉が辛い時に蘇って救われるとかはあまりない。
そういった元気の素になるような感銘を受けてないからなんだろうなと思う。
疲れている時に元気になる本を読む映画を見るというよりも、疲れている時はできる限り穏やかになれる、疲れに身を委ねてゆったりとするようなのが好きというのもある。
そもそもお手軽に名句を得られるビジネス書というのが大っ嫌い。フィクション、ノンフィクションも含めて自分が登場人物の身になって考え疑似体験をすることで人生経験を積むことが物語の醍醐味。ビジネス書が悪いわけではないけど、まるで試験勉強の如く目的を持って本を読むのは安易と言わざるを得ない。
人の言葉に感動というのもあまりしない。まして近くにいる人にどんなにすごいことを言われても「すごいねー、そういう風に考えてるんだー」とは思うけど、「この人の言ったこの言葉が私の糧になっている」というのはどーも胡散臭い。
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