2018年1-3月期TBS「日曜劇場」枠ドラマ。
1月に一挙再放送を録画していてやっと見ました。ちなみにSEASON １ 見ていません。
タイトルの「99.9」は99.9％、日本の刑事事件における裁判有罪率を意味していて、0.1%の無罪を信じ司法の壁に立ち向かう班目（まだらめ）弁護士事務所のメンバーの群像劇。
司法ドラマ、特に刑事事件の弁護の話で、殺人事件が毎回のテーマになっているので、どちらかというと暗い話になりがちなところ、あらゆるところに笑える演出をしており、軽い気持ちを持ったまま物語を見続けることができる。
主人公は嵐の松本潤演じる深山大翔弁護士。
彼が小さい頃に父親が女子高生殺人事件の容疑者となり獄中死しているという経験をもつ。SEAZON２の１、2話はそれが冤罪だったと証明する話。その後、新しくメンバーになった尾崎舞子(木村文乃）の弟の冤罪話を絡めつつ、1話毎に新しい事件を解決していく。
深山の下宿する従兄弟の居酒屋には有名人がたびたびお客さんとして訪れる。第7話では松本零士がメーテルのコスプレをした女性とテーブル席に！本放送時、この回だけ見たような気がする。
たびたびの面白い”息抜き演出”はあるものの、物語の展開はなかなか硬派で、提示された伏線もしっかりと回収する。SEAZON２からでしたので、1から続けてみてるともっとよかったかもしれない。最終話に榮倉奈々が出てきたけど、どうやらSEAZON１のレギュラーだったらしい。
刑事事件での有罪率が99.9％とは知らなかったです。自白最優先だった昔はもちろん、今も冤罪でありながらありもしない罪を償っている人は多いに違いありません。「やってない」のに「やった」と言ってしまう方が悪い。と思っていましたが、警察も検事もあらゆる手を使って自白を誘導していく。一度逮捕されると、確実なアリバイがなければ有罪確定してしまう。疑わしきは被告人の利益に、なんていうのまったく通用しない。検察や裁判官のパワーバランスで、本来無罪のはずが有罪に仕向けられる、なんていうこともドラマだけの世界とは思えない感じがしました。結局は検察も裁判官もサラリーマン。過去に自分の先輩が出した判決に対して再審をしなおかつ全く逆の判決をするなんて言うのはなかなかしにくいだろうし、その先輩が現役で人事に影響のある立場にあれば、私怨で左遷させられる、なんていうことも実際にあることでしょう。
司法は正義を司るをわけじゃなく、字の通り「法」を「司」とる、ということを忘れがち。主人公のように真実を求める姿勢が裁判官、検事、弁護士になければ、いつまでたっても冤罪はなくならない。
いいドラマでした。SEAZON１も見たくなりましたし、このやり方であれば、SEASON３も考えられます。
週1回のドラマって、全部続けてみるのは結構大変。オンタイムで見るのも録画したものの後で見る時間が無くなって結局完走できないこともしばしば。かといって、一挙再放送をされても通常稼働している時はなかなかそれだけのまとまった時間をとるのも大変。
今回の外出禁止令で撮り貯めて見ていないドラマの消化ができるのはとても良い。
そんな楽しみを発見した日曜日でした。
まだまだあるんですよね、「未」マークのついてるドラマや映画。
いっぱい消化しようっと。
