元々は鶴書房SFベストセラーズの一つとした発行されていた作品ですが、ずいぶん前に絶版となったものが、”復刊ドットコム”で再刊されていました。
昔のカバーはこんなの↓
懐かしいですねー。
NHKの少年ドラマシリーズ第1作「タイム・トラベラー」が高視聴率だった為、「続タイム・トラベラー」が作られました。
「タイム・トラベラー」は、筒井康隆原作「時をかける少女」が原作。「続・タイムトラベラー」は、石山透脚本のオリジナルになり、この本はノベライズになります。
タイムリープの記憶を消去された芳山和子の前に未来人・ケン・ソゴルが再び現れる。タイムトラベルの実験中に20世紀に遭難した3人の科学者仲間の捜索を手伝って欲しいという。和子はケンのことを憶えていないが、ケンのいう事を信じて捜索を手伝う、というお話し。
「続ー」の本編では前作との繋がりはなく、独立したお話しとしても楽しめますが、「タイム・トラベラー」で演じた2人が続けて演じていますので、視聴者とケンは、ケンと和子の関係を知っている。知らないのは和子だけ、という”秘密を共有”している感覚がありました。
遭難した3人はどこに行ったのか。どうやって探し出すのか。そして和子は前作でのケンへの想いを思い出すのか。
ジュブナイル小説で、しかも今から48年も前の作品ですから、設定の甘さが気にはなりますが、ドラマを観ていた当時はそんなことを気にせずにわくわくしてTVを観ていました。
残念ながら映像は残っていません。
楽しめるのはこの本だけ。
「タイムトラベラー」「続・タイムトラベラー」を見て育った世代には楽しめますし、「時をかける少女」しか観ていない人たちは、その後のケン・ソゴル(深町君)や和子にどんなことがあったのかを、知世ちゃんと高柳君で中て読みするのもおもしろいかも。
- 作者:石山透
- 発売日: 2011/04/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)