日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」4Kリマスター


昨年末の「宇宙戦艦ヤマト」4KリマスターUHDBlu-ray発売に合わせたイベント上映に引き続き、今日から3週間「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」4Kリマスター版が限定上映されました。
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」をスクリーンで観るのは1979年の「宇宙戦艦ヤマトフェスティバル」以来ですから45年振り。あ、1978年のロードショーの時も観ています。

4Kリマスターは、第1作の4Kリマスターよりも元がTVシリーズの編集ではなく劇場版として制作されている為、もしかしたら1978年公開時よりも綺麗だったかもしれません。
森雪がね、きれいなんです。森雪好きが確定したのは「さらばー」と改めて思い出しました。そういえばこの頃は「公式ヤマトファンクラブ」にも入会していました。探せば会報や会員証まだ持っているはず。


今更ですがお話は、TV版「宇宙戦艦ヤマト」の続編(劇場版第1作の続編ではない)。ガミラスとの闘いの1年後の2201年が舞台。地球はこの1年で他惑星の開拓を始めるまで大きく復興を果たしていた。そんな中、資源輸送船団の護衛艦艦長をしていた古代が正体不明のメッセージを傍受、地球に着いて真田さんに解析してもらった結果、宇宙の危機を伝え、救いを求めるテレザートのテレサと名乗る女性らしき人物からの警告だった。
宇宙のリーダーを標榜する司令部がこのメッセージを黙殺する姿に幻滅した古代は、極秘裏にヤマトの旧メンバーを集めこのメッセージの真相を調べる為、司令部の意向を無視し再びヤマトで旅立つ。
40年以上前の映画なのでネタバレを気にする必要はないかと思いますが、「さらばー」で真田技師長、佐渡先生、土方艦長、加藤、山本、斉藤は戦死、古代は、先に亡くなった雪の亡骸とともに最後に現れた超巨大戦艦に反物質生命体のテレサに伴われヤマトで体当たり攻撃を行う。

「さらばー」のTVシリーズが「宇宙戦艦ヤマト2」ですが、ここで主人公の古代進、森雪、真田志郎が生き残り、次作「―新たなる旅立ち」(79年)→「ヤマトよ永遠に」→「ー完結編」(83年)に繋がっていきます。挙句の果てに完結編では第1作で亡くなった沖田艦長を”復活”させた。新しい物語が作られると死んだ者が生き返るご都合主義的な物語展開がファンの不興を買いオワコン化、次作「―復活篇」が制作されるまで26年(2009年公開)かかりました。復活篇は第1部で2部以降は作られていません。その後、ヤマトは2012~13年に「宇宙戦艦ヤマト2199」としてリメイクされ、「さらば―」も「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」として2017~18年にリメイクされていますので、復活篇の続きはもう制作されないでしょう。

問題の一つは、劇場版第1作でTVシリーズと違いスターシャの寿命が尽きてホログラムにしたこと。これでTV版と異なる別軸ができてしまった。ところが第1作が予想以上に大ヒットしてしまい、第2作を作ることにしたが、スターシャ死亡版はファンに不評、それに生きていた方が今後のストーリーのネタになるということで、TVシリーズをもとに再編集し直して初版劇場版は以降公開されなくなる。
更に「さらばー」も同様に松本零士が「若者は生き残って再建の苦しみを味わうべき」ということで、TV版のヤマト2で劇場版のTVシリーズ化で劇場版とTVシリーズを異なる結末にしてしまい、ファンとしては「さらばで流した涙はいったい何だったのか?」ということになった。
表面上は松本零士の意見を尊重したということになっていますが、どう見ても3匹目のドジョウ、4匹目のドジョウを睨んだ改変。既にヤマトは超巨大戦艦に体当たり攻撃をし、主人公クラスのほとんどを殺してしまっている。
よくファンは好きなキャラクターが死ぬと助命嘆願とかする。例えばあしたのジョーは漫画版ではジョーとの死闘の後亡くなるのをアニメでは殺さないでくれ、といったり、「サイボーグ009」も地下帝国ヨミ編で009と002が成層圏から落下して星になる最期を書いたら石森章太郎に生き返らせてくれと嘆願書が沢山来て結局続くことになり、後は天使編、神々との闘い編でグダグダになった挙句、「完結編(Conclusion God's War)」生前に書き上げることができなかった。

そもそも「さらばー」で体当たり攻撃というオチにすべきではなかった。
でも特攻エンドにしてしまった以上、TVシリーズの2は同じラストにすべきで、生き残った島、相原、南部、太田を生かし、新しいキャラクターを入れて別ドラマとした方が拒否反応は小さかったかと思います。だいたいテレサがドレスを着ていて「反物質世界の女」ではなく「反物質を操れる女」になり、島と恋愛するなんて世界の矮小化もいいところ。この点でも「さらばの涙を返せ」です。
完結編では、第1作で感動的に最期を迎えた沖田艦長を復活させるまでしてしまって、もうストーリーが頭に入らなかったわ…。

とはいえ、やってしまったことは仕方ない。
さらばリメイク版の2202のラストも??な感じでしたが、既に「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」が作られ(2021-22)、その先の「ヤマトよ永遠に」(及びヤマトIII)のリメイク「ヤマトよ永遠に REBEL3199」も制作中。

ヤマトシリーズの劇場版はすべてスクリーンで観ている私としては、リメイク版が上手く制作されることを切に願います。

にほんブログ村 映画ブログ 映画備忘録へ
にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村