桐島聡容疑者を名乗る人物 「一人でいた」「後悔している」
（NHK配信・2024年1月30日 18時50分）
1970年代に起きた連続企業爆破事件の1つに関わったとして指名手配された「東アジア反日武装戦線」のメンバー、桐島聡容疑者（70）を名乗り、29日入院先の病院で死亡した人物が、警視庁の聞き取りに対し、誰からも支援を受けることなく「一人でいた」と話していたことが、捜査関係者への取材で分かりました。■警視庁は、DNA鑑定などで確認を急ぐとともに、詳しい生活の実態を調べています。■過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバーで、1970年代に起きた連続企業爆破事件の1つに関わったとして、爆発物取締罰則違反の疑いで全国に指名手配されていた桐島聡容疑者（70）を名乗る人物が、今月25日、神奈川県内の病院に入院していることが分かり、警視庁がDNA鑑定などで確認を進めていましたが、29日死亡しました。■この人物は、「内田洋」という名前でおよそ40年前から生活していたとみられていますが、警視庁の捜査員の聞き取りに対し、誰からも支援を受けることなく「一人でいた」と話していたことが、捜査関係者への取材で分かりました。■携帯電話や本人証明書なども所持していなかったということです。■また、一連の事件についての認識を聞いたところ、「後悔している」と答えたということです。■海外への渡航歴も確認されていないということで、警視庁は、DNA鑑定などで確認を急ぐとともに、この人物が本人だった場合、実際に支援者がいなかったかどうかなど、詳しい生活の実態を調べています。（後略）
50年前の事件で指名手配されていた容疑者が１月25日路上で倒れ、運び込まれた病院で自ら「桐島聡」を名乗った。末期がんとの診断で入院していたが、３日後の今日亡くなった。享年７０。
指名手配の写真と１０年前（６０歳時）の写真が公開されました。
１０年くらいであれば、そんなに変わらない。２０年経つと面影はあるけど太ったねってくらい。３０年経つともうほぼ別人。４０年経ったら面影を探すのも難しい。５０年経ったらもはや他人と言っても通じるくらい、人間は変わるでしょう。
ＴＶ版「がんばっていきまっしょい」でこんな言葉があります。
「人間の細胞は日々何万個も再生されるんよ。一週間もすれば、外見は同じでも、どんどん違う人間になってしまうんよ。この自分は今しかいない。だからやりたいことをやった方がええ。」
内面についても５０年もたてばほぼ違う人間になります。
外見も内面も変わっていればそれはほぼ他人といっても過言ではありません。
多分、桐島本人も交番に貼られているいつまでたっても変わらない20歳の自分の顔写真を見て「いやー今の自分と全然違うから見つけられることはないわ…」って、わかっていたと思うんです。
かといって本名名乗れば怪しまれるから偽名（内田洋）を名乗って50年生活をしていた。戸籍上は桐島ですけど、桐島聡を名乗っていたのが２０年、内田洋を名乗って５０年…。ん、偽名の方が倍以上長いｗ
公的な支援、身分証明をしなければいけない場面さえ避ければ生きていけることを証明しましたね。
桐島が亡くなった時「勝った」「負けた」と一瞬話題になりましたが、そもそも桐島の所属していた「東アジア反日武装戦線」は７０年代当時の『「日本帝国主義」の破壊』を主目的にして、数々の爆破事件を起こしただけで、その先の時代についての思想は何もなかった。しかも桐島そのものは８人の死者を出した三菱重工爆破事件には関与していないので、仮に逮捕されても、数年の実刑で今頃は普通に生活できていたはず。ということは、桐島にとっての「勝ち」とは何だったのか。爆破事件を起こしたことのみが勝利で、それをもって国家転覆ができた時初めて「勝利」と言えるんじゃないかなぁ。
ところが、氏名が割れて指名手配になったとたん偽名を使い隠遁生活を続けていて、挙句の果てに自ら名乗って最期を迎えたことは、勝利なんでしょうか。
世の中は、三菱重工爆破事件も東アジア反日武装戦線についても遠い記憶の彼方にあって、彼らが起こした事件は寸毫も世の中を変えていない。ならばこれは勝利ではないでしょう。かくれんぼで鬼に見つからなかったら勝ちというのとは訳が違います、
桐島は団塊の世代（1947年（昭和22年）〜1949年（昭和24年））生まれとは少し遅れた1954年〈昭和29年〉生まれ。
考えてみれば、政治のことを”したり顔”で語り、挙句の果てにちょっとした考えの違いで内ゲバを行って自滅していった団塊の世代の左翼の哀れな犠牲者です。
さすがに死後の世界までは追いかけられないから現世では逃げ切れましたが、あとは閻魔大王におまかせですね。
