日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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主人公

自分の人生の中では誰もが皆主人公。
さだまさし『主人公』にある詩です。
昨日の栗本薫さんの死が思ったより尾を引いています。熱烈読者って訳では全然ありませんでしたが。


大河小説と呼ばれる、ひとりの主人公の栄枯盛衰を追いかける小説って基本面白い巻とそれほどでもない巻があるのは当然だと思う。ずっと輝いてる人生を送っている人なんでそんなにいない。いろんなアップダウンを繰り返しているからこそ人生は面白いし、成長がある。
物語って、ある人生の一部分を切り取っているからこそ物語たり得るのではないかと。人生をそのまま描くとどうしても中だるみがある。それはしょうがないこと。だって人生ってそういうものだもの。
大河小説をリアルに描こうとすればするほど、読者は限定されてくる。
「なんか最近面白くないよね」
こんな一言で読者を止めていく人は多い。でも人生なんてそんなもの。物語とはいえ、浮き沈みはあるわなぁ。ライフワークなどと肩肘張らず、まずは、切り取った本編をしっかり完成させる。その前日譚、後日譚やインサイドストーリーを描きたいのであれば、それは別巻扱いで。そういうやり方ならばまだ納得できる。
グインは本編とインサイドストーリーが並走してる状態で、別巻もそこそこ巻を重ねていたりする。別巻書く時間を本編完結に当てて欲しかったと思うのは私だけではあるまい。
とはいえ、書きたいことが山のようにあるってのは幸せなこと。読者と読者に支えられて成長できた作品を世に送り出した栗本薫さん。
やっぱすごい作家でしたね。