(完全にネタばれです。本編をご覧になっていない方で、観てからって人は気をつけて!)
リアルタイムで仮面ライダー(1号からV3)の洗礼を受けた私にとって、平成仮面ライダーの妙にこねくり回した設定や、改造人間の悲哀すらなく仮面ライダー同士が戦ったりする内容に辟易して全く観ていませんでした。
「仮面ライダー響鬼」(05年)は、そんな私が久しぶりに全編を熱い想いで見た初めての平成ライダーでした。
30話以降の違和感は私も感じていたし、それまでの世界観を大切にしていない作りに怒りを感じたこともありました。しかし、どんな内容であろうとオリジナルであることはかわりない。残念ですが、単なる一視聴者は受け入れるしかないと思っていました。
今回のディケイドは、Reイマジネーションと銘打ち、過去のライダーのアナザーストーリーを数話完結で描いており、先週先々週が「響鬼」の回で楽しみにしていました。
オリジナルの響鬼の世界とは少し異なるパラレルワールドストーリー。
音撃(楽器を使って魔化魍(怪物)を倒す)は3つの流派に別れ、お互いがいがみ合っている。ひとりヒビキだけが徒党を組まずに1人だけの弟子、明日夢くんとと山中で修行の毎日。といってもヒビキさんは毎日ひなたぼっこで全くやる気なし。
実は、ヒビキさんは敵を倒す為、力を求めすぎてしまう。その結果伝説の魔化魍「牛鬼(ぎゅうき)」に取り付かれ、制御不能に。
鬼たちは内紛に明け暮れ、肝心のヒビキはそんな状態。3派の弟子たちは憂い、音撃道統一夢見ている。
そんな時、ヒビキの身体は完全に牛鬼に乗っ取られる。響鬼から「(牛鬼となった)私を倒せ」と変身音叉「音角」を託され、師匠、ヒビキと戦う明日夢響鬼。響鬼を継承した明日夢は牛鬼を倒すものの、今度は魔化魍「バケガニ」が現れ、絶体絶命。
弟子たちを中心に音撃流派はひとつとなり、セッションを奏でバゲガニを倒す。
武器が楽器なだけにいつかこういうセッションが見られると思っていたのに、本編では実現しなかった鬼たちのセッション。こういう形で観ることが出来たのは、響鬼ファンにとってディケイド様々でした。
続編が何度も作られる「電王」と異なり、視聴率は低迷、おもちゃは売れない、子どもたちの評判も悪いと、仮面ライダーとしては失敗作ですが、今回のディケイド響鬼篇をみて、「やっぱ響鬼っていいわー」と想いを新たにしてくれました。