文庫になっていて、衝動買い。2年前ソフトカバーで読んでいて、追記有るかと思ったら、どうやら無かった。版変えるなら中身を見直したり、増補したりするのが普通だと思ったんでつい…。でもまぁ面白かったからよし。
それにしてもこれを読んでいるとつくづく映画って興行だよなぁって思う。ハイリスクハイリターン。ビジネス目線で考えてはいけないのかもしれませんが、大金かけた挙句、撮影中に事故が起きたりしたらそれでOUT。撮影後も主題に反対する団体からの抗議で上映中止に追い込まれたり、上映した時は問題なくてもその後の世情でソフト化できなかったり、様々な理由で利益が出るどころか制作費すら回収できない=赤字になる。出演料も監督への演出料、その他スタッフへの支払い、出演料…、すべて払えないプロデューサーは悲惨。
自分の作りたいものを造ろうとする監督と回収する為に世間に受けの良い、観客動員の良い作品、ソフトの販売が見込める作品を作りたいプロデューサー。どっちが正解ともいえないけど、回収できない作品は自慰以外の何物でもない。
いろんなワケありの作品がその理由と共に並ぶこの本、メジャーどころの映画に飽きた人はこういうのを探してみてみるのも良いかも。ただ見るだけでも苦労する作品も多く、じゃあそれに見合った内容かというと…な感じなので、お勧めはしませんがw

- 作者: 沢辺有司
- 出版社/メーカー: 彩図社
- 発売日: 2014/09/10
- メディア: 文庫
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