日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「ウェディング・ベル」

ウエディング・ベル (実業之日本社文庫)
五十嵐貴久著・実業之日本社文庫
「年下の男の子」の続編。2013年に読んでます。その時の感想はこちら→http://d.hatena.ne.jp/hee/20130610

 ここのところ内省的な恋愛話を読んでいたので、ほんわかしたもの読みたくなりましたw
 前作から1年後。14歳の年の差カップル晶子さんと児島くんは、結婚に向けて準備を進めていこうとしますが、正社員大手食品会社のキャリアウーマン宣伝課長の晶子さんは、会社でも難題山積み。一方の児島君も弱小広告会社の契約社員ながら、馬車馬のようにこき使われている。公私ともに大変な時期。特に晶子さんのお父さんが2人の結婚に大反対。
 今回のお話は、2人の関係と晶子さんのお仕事が平行に描かれ、お仕事の方は着地点が見えてきますが、2人の関係は遅々として進みません。読者的には、会社の話はどーでもいいから、2人を幸せにして欲しい!と思います。
 確かに現実的に考えて14歳差、特に女性の方が上ともなると、親兄弟は諸手を挙げて賛成というには一朝一夕にはいかないでしょう。ここら辺、リアルさとファンタジーをどう折り合いを付けるかが五十嵐さんの腕の見せ所なんですが、そんな五十嵐さんでも300ページ以上費やしても難しかったとのかも。

 結婚って、勿論お互いの想いというのは大切なんですが、ただ好きな者同志が一緒になるという単純なものではありません。そういう障害が面倒だから結婚しないっていう人が増えたのも判る気がします。障害があればある程2人の愛は深まるっていうのもありますし、障害がある事は悪い面ばかりではないと思いますが、障害はなければ無い方がよい。


 晶子さんの仕事も、晶子さんの所属する宣伝部と営業部がもめます。前作で宣伝部主導で発売された商品の増産して商機に乗って販売につなげたい営業部と、ゆっくりとロングセラーの位置を狙いたい宣伝部との確執。結果的に担当課長の晶子さんと宣伝部長と対する営業部長との間で話し合いがもたれ解決していきます。
 これがきっかけとなって、それまで個別に訪問していた両家が同じテーブルにつくというところで物語が終了。2人の行方が気になり、しかもタイトルが「ウェディング・ベル」ですからハッピーエンドを期待して手に取った読者は完全に肩透かし、というのが巷に出ている書評の大体の意見。
 
 
というわけで第3弾「可愛いベイビー」が既に文庫化されていますので、買わないと…。2人の関係はどうなる?