ここ数年で、物を買う行動がすごく変化しました。
例えば出張の時のホテルの予約とかは結構前からネットでやっていたんですけど、それ以外の物の購入、例えば本を買うなら本屋、CDを買うならCDショップ、そのほか生活雑貨なんて、ネットで買うなんて考えられませんでした。ところが、最近はネットで物を買うことに何のためらいもなくなりました。
この心境の変化はなんでしょう。
まず、Amazonや楽天が気が付かないうちに劇的に使いやすくなって来ているということ。それに比例して、リアル店舗の品揃えが徐々に悪くなってきているということ。
何度か書いていますが、新刊の本が本屋の店頭に並んでいないなんて日常茶飯事。注文なんてしても、何週間も待たされる。一方で、ネットショップであれば、早ければ翌日に手元に届きます。金額下限がある場合もありますが基本送料無料だし。
店頭で物を買うメリットは、実物を観ることができることですが、その実物がなければ、店頭で購入する理由がない。CDやDVDとかの店舗限定特典も魅力がなければ別にいらない。
まして数年前の本、DVD、CDなんかは、ほとんど店頭になく、探すのも時間が掛かります。
かつてリアル書店やCDショップがすごく好きで、毎日のように通ってた時期がありました。欲しい本がなくても本屋さんにいって本が並べてあるのを見るだけで落ち着いたもの。それで、表紙だけで買っちゃったり、ちょっとあらすじ読んで面白そうかなと思って買っちゃったりして、好きになった作家さんもいたりします。
そういう表紙買い的な出逢いは、ネットショップでは出来ないと思うけど、最近は、例えば似たような傾向(Amazonなんかでは、「これを買った人はこういうものも買ってます」とか)を同時に表示したりして、新たな購買意欲をそそるような仕組みを作っています。
歳をとってきて、買い物に行けなくなった母親は、生協の宅配を使うようになりました。PCは使えないので、FAXか、配達の時に次回配達分用の注文シートを渡すというやり方ですが、これも通販に近い。
最近では、生鮮食料品ですら、ネット注文をして配達をするということを、大手スーパーではやり始めています。となると、今やネットで注文できないものは、ないといっても過言ではありません。
以前よく利用していたPCデポが、最近詐欺的商法で話題になっています。詐欺っぽいことをしないと生き残れない時代なんでしょうかねぇ。。
リアルな店舗の良さを知っている世代はおそらく私たちくらいまででしょう。そうすると物を販売するリアル店舗は飲食店以外は殆ど無くなっていってしまう。そんな時代がもしかしたらもうすぐそこに来ているのかもしれません。