(公開直後なのでネタバレ要素ないです)
08年に第80回週刊少年マガジン新人漫画賞を受賞し、受賞作としていつも通り雑誌掲載されるはずが、「聴覚障碍者に対するいじめ」というナーバスな問題で掲載が見送られた。担当編集者が会社や聴覚障碍団体と話し合い、了承を取り付け、2011年にやっと掲載されたという、"いわくつき"の作品。その後、2013年に週刊少年マガジンに作者本人により読切短編としてセルフリメイク、これをベースに翌年から再度リメイク、週刊連載され、全7巻で完結しました。
受賞作版から見ておりました。連載版のコミックスも買っていましたが、この作品は考えさせられる内容なので疲れている時に読めず、結局1,2巻を読んで残りの5巻はそのまま積読状態でした(^_^;)。
今回の映画化は、「涼宮ハルヒの憂鬱」の京都アニメーションが手掛けるということで、制作発表当初から期待していましたが、期待にそぐわぬ良い出来でした。
全7巻の物語を約130分にまとめているので、すべてのエピソードを網羅するのは不可能。それでも破綻なく物語が紡がれていて、なによりも耳の聞こえない西宮さんの心の動きだけでなく、周りの人間の心情をも目の動きや表情で表されていて、胸が締め付けられる思いを感じることができました。2時間の中で、何度うるうる来たことか(T_T)。
男女の恋愛という意味では大ヒット上映中の「君の名は。」と比べられがち。「君の名は。」は公開3週目にしてずっと1位キープ、興収100億行きそうな勢い。デートで観るなら「君の名は。」の方がお勧めですけど、「聲の形」もそこそこヒットして欲しいです。