15.16は続けて読んでたので、感想も続けて。
この巻、文庫本初版(昭和57年3月)はちょうど映画化が決まり、そのプロモーションで表紙と挿画が大友克洋でした。16.17.18までの3巻。あわせて、1〜4巻も大友表紙に代わってます(挿画は生頼範義のまま)。
丈のいない箱根セミナー2日目の午後。最後のプログラムは、午前の勢いで郁江が代行することに。その前に控室に田崎に連れられてきた美晴。美晴は午前中の郁江の話を聞いて、無名塾に入り丈の教えを実践していこうと駿河郁江に厳しいことを言われ揺れ動く。しかし郁江は根気強く美晴を教化していく。正直個々の部分は、新興宗教の"説伏"みたいで何ともうさん臭さを感じてしまうのは、まさしく私が"幻魔の標的"だからか(^_^;)。
セミナー最後の講演は、郁江の台頭に反対する勢力と支持派に別れ、紛糾必死な状態だったが、郁江は難なく乗り切り、平山圭子と伴野静子のムウ時代の過去世を表出させたばかりでなく、田崎や康夫ら無名塾のメンバーの江戸時代の過去世をも舞台上で発現させる。以前も少しありましたが、「新幻魔大戦」とのリンクが図られた場面です。
異様な盛り上がりの中、セミナーは終わり、郁江は丈の名代となりこれからGENKENを引っ張っていくことになる。。。
しかし、この巻はついに正味6時間の内容。幻魔史上最短の作品内時間です。それでも行間に残された物語がありすぎで、次の巻を手に取らずにはいられない求心力があります。
でも全然先に進まないまま、第1期完結まであと4巻。ハルマゲドン新書3巻を入れても直接この世界の物語はあと7巻で終わってしまう。。

- 作者: 平井和正
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
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