初出は1992年集英社コバルト文庫書き下ろし
星へ行く船シリーズ(全5巻)に引き続き、新装完全版として加筆修正されました。
今から27年前の作品ですっかり忘れていましたが、特にこの頃の新井素子作品は読みやすいです。
「星から来た船」は、「星へ行く船」の前日譚。太一郎とレイディ(月村真樹子)が、出逢った頃の話。
事件そのものはどーでもよい話なのですが、全3巻、魅力的な登場人物を配し、怒涛の展開でぐいぐいと物語世界に引き込む語り口は本当にすごいと思います。
特に、のちにレイディと呼ばれる月村真樹子がなんとも素敵。クレバーな美人は昔から好きでして…。
各巻末に短編書き下ろしがあり、3巻では「そして、星に行く船」のその後、太一郎とあゆみちゃんが18年振りに火星に戻ってくる話が入っています。これを読むだけでも価値はあります。もっとも「星へ行く船」シリーズ初刊は32年前なので、押し入れの奥から引っ張り出して読むか、このシリーズ前に新装完全版として発売された「星へ行く船」シリーズを大人買いするかするのがお勧めです。

- 作者: 新井素子
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「星へ行く船」全5巻↓

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