(原題: Whiplash)
監督・脚本:デイミアン・チャゼル(Damien Sayre Chazelle)。「ラ・ラ・ランド」の監督さんね。
予告編を観たときは、もう少し師弟愛とか、つらい状況を克服して感動のラストに…って感じかと思ったんですが、徹底的に「巨人の星」でまいった。
アメリカ最高峰の音楽学校、シェイファー音楽院に通うニーマン( マイルズ・テラー)は、ジャズドラマーを目指して日夜練習に励んでいると、シェイファー最上位クラスであるスタジオ・バンドチームの指導者フィッチャー( J・K・シモンズ)に引き抜かれるが、そこは、フィッチャーのパワハラ、モラハラ全開のバンドで、新入りのニーマンもその洗礼を受ける。フィッチャーに認められバンドドラムの主奏になるべくもう練習をするニーマン。ある日、主奏ドラマーから預かっていた楽譜をニーマンがなくしてしまい、主奏が暗譜ではできないという中、ニーマンは暗譜をしているのでたたかせてくれと直訴、ニーマンのドラムでコンクールに出たところ優勝し、無事主奏ドラマーになる。
その後もフィッチャーによるしごきが続き、重要なコンペティションでも主奏ドラマーを維持したものの、当日会場に向かうバスが故障、レンタカーを借りて会場に向かっていると飛び出してきたトラックと衝突する。
一命をとりとめたニーマンは車から這い出し、血だらけの姿で走って会場に向かう。間一髪本番に間に合ったものの、ニーマンは演奏中にスティックを落としてしまい、コンクールは台無し。そんな彼に罵声を浴びせたフィッチャーに舞台上で殴りかかり、さらに事態は悪化。ニーマンは学院を退学になる。
この後、行き過ぎた指導を問題にされたフィッチャーも学院を追われる。町のジャズバーで演奏するフィッチャーを偶然見つけたニーマンに、カーネギーホールで行われる自身指揮の音楽祭に参加するよう促す。
そしてラストシーンになだれ込んでいくのですが、後味が良いのか悪いのか、人によってとらえ方は様々だと思います。
これ、いったいいつの時代が舞台?と思うほど酷い指導法のような気がしますが、少なくとも自分が若い頃の運動部はこんなのは当たり前だった。音楽の世界も一緒だったのかな。
とはいえ、おそらくコンクールの上位校は今でも似たり寄ったりなんじゃないだろうか。
私、音楽は読んで字の通り「音を楽しむ」ものだと思っています。それは、聞く人だけじゃなく演奏をする人も同様で、演奏する側は、ちゃんと演奏する為に練習は怠ってはいけませんが、それが血を吐くようなつらい努力であってはいけないと思ったりします。難しいからちゃんと練習するのは当たり前で、でもそれをつらいと感じた段階で、それって音にも表れると思うのね。
えーーっていう人もいると思うけど、わたし的には「のだめカンタービレ」や「オケ老人」「スウィングガールズ」の方がよっぽど好きです。
にほんブログ村
www.youtube.com