會川 昇著・ハヤカワ文庫JA
アニメ「コンクリートレボルティオ~超人幻想~」の前日譚。アニメは見ていませんが、タイトルに惹かれ読んでみた。”昭和”とは似て非なる、超人がいる時代”神化”。戦後の復興期、戦争中に編成された”超人部隊”の生き残りを探す勢力にTVディレクター木更嘉津馬が巻き込まれる。
生放送の連続テレビ人形劇「忍びの時丸」のリハーサル中。妙な男たちがスタジオに入ってきて放送を妨害、すると隠れていた”ドゥマ”と名乗る化け物が暴れ、スタジオ内で虐殺が始まる。木更もドゥマに襲われるが、意識を失った時、本番前の時間に戻っている。。
木更はヒーローに憧れていた。自分の父は神化15年の東京オリンピック(”昭和”では返上した幻のオリンピックに該当)での柔道の金メダリストだった。
豹人間の”ドゥマ”とは何者か。それを追う機関の正体は?そして時間遡行の能力は木更自身のものか?様々な疑問が交錯する中、事態は意外な方向に進んでいく。。
スーパーヒーローが空想のの中に閉じ込められた現実の昭和と、実際にヒーローのいる神化。私の小さい頃は、まさにヒーロー花盛り。仮面ライダー、ウルトラマンをはじめ、アニメ(当時は漫画映画やテレビ漫画といわれていた)の中のヒーローの生きざまは、確実に魂に刻まれています。
絵空事だから楽しい、かっこいいで済みますけど、現実にいたとすると本人も大変だけど、周りも迷惑だよなぁ。毎週のように、悪の秘密結社ところかまわず一般市民を巻き込んで戦闘を繰り広げ、巨大ヒーローなんかは、街を破壊しまくる。後年は予算の都合か、山の中や採石場での戦闘が主になってきたけどw
そんな異形のヒーローが実際にいたら・・・と考えると面白いけど、ヒーローは作り物の世界だけでいいやw