新海誠著・角川文庫
今年11月11日から公開の新海誠監督最新作のノベライズで、監督自ら書下ろししています。
九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、 「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。 彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、 まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、古ぼけた扉。 なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすと、不思議な世界が広がっており、そこから”災厄”が溢れ出す。”災厄”を防ぐ為、扉を締めるのが”閉じ師”と呼ばれる家系生まれた草太の役割だった。やがて、日本各地で次々に開き始める扉。すずめの冒険が始まる。
映像化を前提に書かれた物語なので、観てから追体験として読む方が正解かも知れませんが、これまで新海作品を観たり、予告編を観ていれば映像を頭の中で構成することは可能。
物語は、不思議な体験をしてしまった高校生”すずめ”のロードムービーです。
すずめはもともと母子家庭に生まれ育ち、11年前叔母さんに引き取られて宮崎に住んでいます。なぜ引き取られることになったのか、すずめの抱える闇はなんなのか、物語が進むうちに明らかにされていきます。
各地で出会う人々が良い人ばかりなのは、出来すぎの感はありますが、「世の中、捨てたもんじゃない」という新海監督の優しいメッセージが詰まっていると思います。
多かれ少なかれ、この11年で辛い思いで生きてきた人は多いと思います。そんな人々に向けた癒やしと明日へのメッセージと感じました。
11月の公開楽しみです。
新海作品のノベライズは、すべて読んでいますが、映像化されていない部分も文字で補完されていることが多いです。観た後また読んじゃうんだろうなぁ。
(予告編)
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