人間の致死率は100％。不死はあり得ない。天寿を全うして老衰で死ぬ事もあるでしょうし、事故で突然無くなってしまう、不治の病にかかってしまい闘病の末に亡くなる人も。
何かを残せる人は幸せですが、ほとんどの人は何も残せない。
鳥山明。
「ドラゴンボール」の方が世界的にも有名ですが、私的には「Drスランプ」が衝撃的で毎週ジャンプを楽しみに読んでいてコミックスも全１８巻持ってます。「Drスランプ」が楽しすぎて、「ドラゴンボール」には乗り切れず、最初にドラゴンボールが７個揃ったところで離れました。そのなのでキャラクターは知っていますが、私の中では孫悟空はちびっこのまま。
鳥山明の絵は８０年代を代表するPOPで可愛いものでした。鳥山明が出てきて、漫画全体の作画レベルが一気に上がったと思います。
その後北条司の「キャッツアイ」やギャグ漫画を描いていた江口寿史が「ストップひばりくん」の途中くらいからタッチが変わって少女をやたらかわいく描くようになった。それらの先鞭をつけたのは間違いなく鳥山明の衝撃だと思います。
そして「ドラゴンクエスト」
まだ家庭用ゲーム機の黎明期で、ドット絵で表されるモンスターやキャラクターは鳥山明の絵で私たちの頭の中に再現されました。逆にPSに移ってから本格的に絵が再現され始めた頃から逆に違和感を感じてしまいました。
鳥山明の凄さは立体を頭に思い浮かべながら描いている点にあります。タミヤ模型の兵隊人形をベースに様々な世界観をつくっていく「人形改造コンテスト」の常連で、毎年発表を楽しみにしていました。
石ノ森章太郎も手塚治虫も松本零士ももういない。
藤子不二雄も赤塚不二夫も横山光輝も。
私を楽しませてくれた漫画家さんたちがどんどん彼岸に渡っていく。
順番といえば順番なのかもしれませんが、大変残念です。
「ドラゴンボール」しか知らない人。是非「Drスランプ」読んで！絶対面白いから。
享年68
素晴らしい作品をありがとうございました。
