論とか書いてますが、全然学術的ではなく、元風俗嬢だった著者の昨今の風俗感みたいな感じ。「昔、あたしたちは後ろめたい思いで風俗やってたよね」とか「最近の風俗はプロ意識がないよね」とかどちらかというと風俗業界批判。それが外れているわけではないのですが、では、それを提供する側だった著者が改めて語らなくても、みんななんとなくわかっていることばかりで、内容的に目新しいと思える考え方ではなかった点が残念。
歴史的に見れば、春を鬻ぐ(ひさぐ)行為は、人間の歴史が始まってから連綿と続いている商売。身体を売るってことは、つい最近まで最終手段であり、当然それに見合った収入が得られていたけど、最近はデフレ、不況で客が減っているのに店数は増え、更に軽い気持ちで個人営業する(援交ね)する人もおり、それこそ昼間働くのと極端な収入の差はなくなったとのこと。とはいえ、その中でも収入の多寡は存在する。その差は何かといえば、決して容姿の美しさやおっぱいの大きさではなくて、いかにお客様に喜んでいただけるか、その気配りが出来るか否かなんですって。どこの業界でも結局行きつくところはCS(顧客満足)のためのおもてなしの心なんですよねぇ。
私もバブル華やかなりし頃、一通りの風俗は経験しましたが、ここ20年くらいは付き合いでキャバクラとかに数回行った程度。基本、金払って女の子とお話したりナニしたりって行為はあんまし好きじゃないという結論に。割り切った付き合いと考えればそれはそれで大人なんでしょうが、私の場合そういう店でも相手に気を使ってしまい、なんで金払ってまでこっちが気を使わないといけないんだと思ってしまう。もっと具体的に説明したいのですが、それは飲んだ時にでもww。
- 作者: 酒井あゆみ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2010/04/02
- メディア: 文庫
- クリック: 32回
- この商品を含むブログ (7件) を見る