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 若松孝二監督 逝く。

hee2012-10-18



 朝のニュースで知り驚きました。
 数日前、車にはねられ重症だけど命に別条はないという事だったので安心していたら、急逝したと。


 監督としては約50年のキャリア。私が若松監督の作品に触れるようになったのは、晩年も晩年、2008年の「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」からです。映画を観、近くの大学で行われたパネルディスカッションでお逢いし、パンフレットにサインを戴き握手してもらいました。
 この映画は、たくさんの賞を受賞して、"ピンク映画の黒澤明"の異名をとる若松監督の面目躍たる作品。そして「キャタピラー」では、ベルリン国際映画祭で、寺島しのぶが最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞。今年6月三島由紀夫の縦の会結成から市ヶ谷駐屯地での自決までを描いた「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」が公開され、秋には中上健次原作の「千年の愉楽」が公開予定と精力的に映画を作っていたのに…。

 反骨の監督で、「連合赤軍―」を撮ったのも、原田眞人監督が、佐々淳行(警察官僚OB)原作、「突入せよ!あさま山荘事件」が公開された時、「映画屋が、体制擁護の作品作ってどうする!」と憤慨して企画をしたらしい。最後のあさま山荘のシーンで使われたのは、自分の別荘で、惜しげもなく鉄球で破壊。それすらも「映画で作った家だから、映画の為に壊すのは本望」という豪儀っぷり。この時、御歳72歳。

 実際にお逢いすると、口は悪いが優しいおじいちゃんって感じ。出演した若者たちからも慕われていたという。

 享年76歳。
 昭和を知る名監督がまた去ってしまった。無念。。


 ご冥福をお祈り申し上げます。

 黙祷。



実録・連合赤軍あさま山荘への道程」予告編 

 
「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」予告編