日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「幻魔大戦 12 大変動への道」

幻魔大戦 12 大変動への道 (角川文庫)
 1968年1月14日。私3歳の誕生日だ…。
 東丈の新年講演会はますます話題となり、多くの聴衆を魅了していた。丈の講演を聴くと超能力を発現する人も多くいた。高鳥に伴われて久保陽子が会場に来る。高鳥は入り口を警備していた無名塾の塾生に止められ会員証を提示されるが、未入会の高鳥はそれを持っていない、陽子も退会しているため証明ができない。すると高鳥は超能力を使い警備の青年を苦しめる。こいつダースベイダーみたい。高鳥の暗黒面がよりはっきりしてくる。

郁姫快気祝いパーティが郁江宅で行われる。
郁江母による、郁江が幼少時に、母親自身が幻魔に魅入られ無理心中をしようとしたところ5歳の郁江に止められた話をする。
郁江宅に突然現れた久保陽子。会への復帰を乞う。丈は何事もなかったように歓迎。杉村由紀違和感。
青年部の内村君、超能力発現、それに伴い青年部での高鳥の影響力が低下。
高鳥はますます増長し、未入会グループからも糾弾されるようになる。
「幻魔の標的」ゲラ校正。赤入りすぎで当初の出版予定からは遅れる。
この巻で初めて"光のネットワーク"について言及される。
杉村由紀にちゃんとした給料が払われるようになる。アメリカに丈の代理としていくことを打診される。


 これが、1月14日当日(全体の1/5)と10日後の1月24日の出来事。クリスマス後援会が終わったのが7巻なので、約1ヶ月の出来事が文庫本8-12の5巻。いくら濃密な時間といってもこれではいつまでたってもハルマゲドンは起こらず、光のネットワークも完成しない。
 今回時間軸を意識しながらできる限り現実の日と合わせるように読んでいます。あまりの遅さ、濃密な時間に驚きます。実際に本を読むのに必要なのは2時間くらいなので、それでも現実の時間よりも詰まっているのだけど、物語としては完全に構成を無視していて、まさに”言霊使い”によって紡ぎだされたと思わざるを得ません。これでは小説ではありません。


 昔、オウム真理教は「幻魔大戦」の読者がオウム真理教に入信した、とか、オウムそのものが幻魔大戦を模倣したような組織、と言われていましたが、改めて読んで思うのは、ちゃんと読めば朝原などは幻魔側に近い奴だということが分かるはずなのになんでみんな騙されたんだろう。あとORの教団もGENKENに似ているけど、これまた胡散臭い教祖で東丈の潔癖さとは180度違う。
 角川幻魔は特に7巻以降SF的要素は殆どなくなり宗教小説といわれます。新興宗教組織がいかに腐敗していくか、真の救世主とはどういうものかを書き続けます。第1期完結といって、結局直接的な続編は2期幻魔大戦「ハルマゲドン」(新書3冊)と「ハルマゲドンの少女(新書3冊)が書かれた以降中断してしまいましたが、これが最後まで描かれていたら本当にすごいお話しになっていたと思います。

 15巻箱根セミナーの2日目で丈が失踪する。ということは、1週間くらいの内容で、13-15巻が費やされる。ううむ。
 しかし何度も言いますが、「幻魔大戦」面白いんです。みんな20巻で多すぎとか、派生シリーズも多くて何がなんだかよく分からないといって敬遠する人多い(多かった)のですが、読んだ人は大体ハマって読んでました。

 次巻は、1月24日以降が舞台なので、別の本を読んで調整します。。。