映画秘宝編集部編
今やCGやSFXがあらゆる映画で使われて、日本のお家芸でもあるミニチュアや着ぐるみでの特殊撮影は風前の灯。そんな状況を憂いた庵野監督による特撮博物館が東京都現代美術館で開催されたのが2012年ですからもう6年も前。
今もニチアサのライダー、スーパー戦隊、それにウルトラマンも新作(7月からウルトラマンR/B)が作られているのは往年の特撮ファンである私的には嬉しい限り。と言いつつ、ほとんど見ていませんが…(^_^;)。とはいえ、新作の第1話は基本的に必ず見るくらいはまだ特撮好き。
そりゃあ物心ついた時は、特撮ヒーローものがTVでやっていない日はないくらいの特撮黄金期に育った私。歳を取るにしたがって、熱は冷めたり再燃したり。でもなんとなくこの歳まで気になって、全然卒業できていません(^_^;)。
平成に入り、ウルトラマンやライダーの新作がTVで見られない時期がありました。そんなときにもほぼ同世代のクリエイターたちは復活に向けて「今なぜ(ライダーか、戦隊か、ウルトラか?)」といった過去への反省と新たにシリーズを創る意義、目的を真剣に話し合っていました。
この本はそんな製作者側の人々の「生みの苦しみ」のインタビュー集。
『ゴジラ対ビオランテ』(1989)
大森一樹(監督)
富山省吾(プロデューサー)
『地球戦隊ファイブマン』(1990)
佛田洋(脚本)
『ウルトラマンG』(1990)
会川昇(脚本)
『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995)
金子修介(監督)
伊藤和典(脚本)
原口智生(造形)
『ウルトラマンティガ』(1996)
笈田雅人(プロデューサー)
小中千昭(脚本)
丸山浩(デザイン)
『仮面ライダークウガ』(2000)
高寺成紀(プロデューサー)
石田秀範(監督)
そして、「平成特撮、夜明け前」として樋口真嗣特撮監督のインタビューで締められています。
いくらCGが発達して、映像的に素晴らしい作品でもそれだけで面白い作品にはなりえない。目に見えない制作にかかわるすべての人の想いがいつまでも心に残る作品に結実する。その裏側を確認できる良作です。
特にこれらの作品を観たことのある人は必読の書です。
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