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「狼男だよ」

狼男だよ アダルト・ウルフガイ・シリーズ (NON NOVEL)


平井和正著・kindle/祥伝社・NONNOVEL版
 なんという人を喰ったタイトル。
 初めて手に取ったのは今からほぼ40年前、高校最後の春休み。ハヤカワSF文庫版でした。
 
 平井和正作品をむさぼり読んでいた時代。「幻魔大戦」に嵌っていて、角川文庫所収の作品はすべて読んで、早川文庫の作品を読み始めました。最初は「狼の紋章」「狼の怨歌」を読み、ウルフガイに魅せられ、”ウルフガイ別巻”として出ていたアダルトウルフガイシリーズの第1巻のこの作品を読み、(ヤング)ウルフガイの欝々とした展開と全く違う大人の犬神明の物語に戸惑いつつも、すぐにその面白さに狂喜しました。
 ハヤカワ版では4巻までで、以降は新書判のNONOVELで出ている事を知り、最初からまた読む。同じ作品の版型違いで読んだ最初の作品でもあります。その頃、角川文庫でもハヤカワからの続編「人狼戦線」が突然出版されて、角川版も追いかけることに。そして角川版が「人狼天使第3部」(ウルフガイ摩天楼)まで文庫出版文庫で全て読めるのは角川版とその後ほぼ同じ編集で出たハルキ文庫版のみです。

 狼男といえば、ドラキュラ、フランケンシュタインの怪物と並ぶ、西洋の代表的な怪物ですが、「狼男だよ」の主人公、犬神明は純国産の狼男(人狼)です。なので、銀の弾やステッキでは死なないというのも国産ならでは。
 
 かっこよくないのにかっこいい男の元祖。「コブラ」や「ルパン三世」の大先輩です。
 ”ジャンポールベルモント崩れ”とか内藤陳とか言われても今の人にはわからない。アイドル歌手を例えるのに西田佐知子(関口宏の奥さん!)といわれても私ですらピンとこない。それもそのはず、第1話「月と夜と狼」が書かれたのは1969年、今からちょうど50年前。
 それでもなおアダルトウルフガイシリーズの前半「人狼戦線」までは傑作です。その後「人狼白書」「人狼天使」あたりから神がかってしまって「幻魔大戦」的な話になってしまった。しかも「人狼天使第3部」でお話は中断したまま、平井先生は鬼籍に入られてしまった。誠に残念。

 今回kindleで全10巻が2980円と超破格だったのでついポチる。
 しばらくkindlepaperwhiteで読書です。
 kindleの良さは、慣れればとても読みやすく、読み終わりそうでも次巻を持っていなくても良いこと。
 久しぶりに人狼天使まで”アダルトウルフマラソン”を楽しみたいと思います。

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