日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「サマーウォーズ クライシス・オブ・OZ」

サマーウォーズ クライシス・オブ・OZ (角川スニーカー文庫)

土屋つかさ著・角川スニーカー文庫

 細田誠監督「サマーウォーズ」(2009年)のスピンオフ小説。映画公開後に買っていたんですが、やっと読みました。
 「サマーウォーズ」の3か月前、ゴールデンウィークの頃にあった佳主馬くん=キングカズマの物語です。

 佳主馬は、「OZマーシャルアーツトーナメントチャンピオンシップ日本選手権」のデフィエンデシングチャンピオン”キングカズマ”として、OZ内の試合会場で出番を待っていた。
 関係者以外立ち入り禁止の区域に紛れ込んでいたアバターが、長いベンチに挟まれ動けない状態でいるのを助けてあげる。そのアバターを操作していたのは、ネカフェで佳主馬の隣の部屋にいた女の子真紀だった。

 突然真紀を襲う大人。どうやら真紀の兄から渡されたデータカードを狙っているらしい。真紀と佳主馬は男たちから逃げ、兄のいる東京に向かう。そのデータカードには、OZの世界で犯罪を犯すための重要なキーが入っていた・・・。佳主馬たちはカードを守りながら無事東京につけるか?

 というお話。

 途中で、栄おばあちゃんや自衛隊の理一さんが出てきます。名前だけなら夏希や翔太兄とかも。中盤、栄おばあちゃんが出てくるあたりから俄然面白くなってきます。随所に「サマーウォーズ」の台詞がちりばめられていて、映画を知っているとそのたびににんまり。
 冒頭、佳主馬を助けてくれるエリアマスター【KK】は、小磯健二くんだということはなんとなく察しがつきます。【KK】も佳主馬くんの冒険でOZの世界だけでなくリアルな世界でも陰ながら大活躍でサポートしていきます。

 唯一残念なのは、これだけ深くかかわっている佳主馬と健二君ですが、映画ではまるで初対面のように接しています。栄おばちゃんや理一さんとの絡みについては、映画の画面外で佳主馬くんとやり取りがあったという想像はできますが、健二くんと佳主馬は全く知らないもの同士になっています。これで、この小説と映画は似て非なる世界になってしまっています。
 先行する映画があるのだから、100%地続きにしてくれた方が純粋な前日譚となるのに、もったいないです。

ただ、映画では花札が重要なモチーフになっていたのと対になるかのようにサイコロを使ったゲームが描かれていたり、映画のキャラクターはそのままの性格でお話し的には面白いです。
サマーウォーズ」好き、キングカズマの戦いが好き、佳主馬くんファンの人には良いかも。

50過ぎのおっさんが電車の中で読むのは少し恥ずかしいイラストたっぷりのラノベなのですぐ読めます。
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