萩原健一（ショーケン）が2019年３月に亡くなって４年半になる。この本は、2011年に買ってたのですがハードカバーで重いので通勤読書できず、ずっと積んでました。
ショーケンは、グループサウンズブームの1967年ザ・テンプターズのボーカルとしてデビューしています。1970年に解散、同年井上堯之、大野克夫、沢田研二、岸部一徳、大口広司らでPYGを結成しています。
1972年に岸恵子と共演した『約束』（松竹）で俳優デビュー。脚本がのちに劇場版『銀河鉄道９９９』を書く石森史郎で、劇場版999のモチーフにもなっていると思います。
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同年、「太陽にほえろ！」の新人刑事”マカロニ”になり、１年後第５２話「13日の金曜日マカロニ死す」で暴漢に刺され、職務中の死ではない為,殉職にもならず退場します。
ショーケンは登場の時から刑事らしからぬ警官で、そんな”普通の若者”が刑事という仕事を通じて様々な出逢いをし成長をしていく姿を好演していました。「太陽にほえろ！」で一番好きな時期でした。
その後、『傷だらけの天使』（1974-75年）、倉本聰脚本の『前略おふくろ様』1975-76年）と連続してドラマ作品に主演、俳優としての地歩を固めていました。
1975年、モデルの小泉一十三と結婚し女児をもうけたが3年で離婚。
1980年、いしだあゆみと結婚、1984年に離婚。
1983年、大麻不法所持にて逮捕され、懲役1年・執行猶予3年の有罪判決。
1984年、飲酒運転で人身事故を起こし、業務上過失傷害罪で逮捕。
1985年、倍賞美津子との2ショット写真を週刊誌に撮られて激昂。カメラマンと編集者に暴行し、書類送検。
1993年、四国八十八箇所をお遍路し、1400-1600キロメートルを37日という驚異的な早さで踏破
2004年、再び交通事故を起こし業務上過失致傷罪で現行犯逮捕。
同年、降板した映画（『透光の樹』）の出演料に関するトラブルで恐喝事件として2005年6月に東京地裁で懲役1年6か月・執行猶予3年の有罪判決。
1996年、ヘアメイク・アーティスト、由紀と3度目の結婚をしたが、10年後の2006年に離婚。
2011年2月7日に、モデルの冨田リカと結婚。
019年3月26日午前10時30分、都内の病院でGIST（消化管間質腫瘍）のため死去。享年68。遺作はNHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』の高橋是清訳でした。
列記すると波乱万丈な人生ですが、どうしても憎めません。
自分を通そうとすると軋轢はあります。ショーケンと言えば暴力的だとか、怖い人という一般的なイメージがありますが、ふとした時に見せる寂しい気」な表情がとてもよい。恐らく寂しがり屋で常に迷いながらもがいていたんではないでしょうか。
これだけ警察のお世話になりながら、やはりショーケンでないとできないとキャスティングする監督、プロデューサーらスタッフは多い。それはやはり彼の本質を理解してくれる人が多かったということ。薬だけでも一発退場の今の芸能界ではありえない、最後の破滅型の俳優でした。
68歳は、まだまだこれからいい枯れた演技ができたでしょう。早世が悔やまれます。
