日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

「幻魔大戦 6 悪霊教団」

幻魔大戦 6 悪霊教団 (角川文庫)
 外勤が多かったので移動が長く1日で読んじゃった。そういえば、最初に幻魔を読んだ時も1日で3巻ぐらい読んだのを思い出します。それくらい面白さに拍車が掛かってきます。
 前巻の終わりで木村市枝の弟で進行性筋萎縮症で余命いくばくもない明雄にヒーリングを試みる丈。するとその施術の余波で近くの人たちの病気も治っていく。ここら辺半村良の「岬一郎の抵抗」にも通じる。
 家に帰ると丈の父親の龍介が戻っている。何度か話にはのぼっていたけど初登場です。新聞社の外信部に努めているというバリバリの仕事人間で、社内で高校生教祖が話題になっていてそれが息子の丈だと知り、寄り付かない実家にわざわざ諫めにきた。
 最初は口論をしていたものの、丈は常に冷静で、しかも自分にも非があったことを認めたあたりから雪解け。丈が物心つく前に庭の石灯篭をPKで持ち上げていたこと、あやしていると戸津善いなくなって別の場所にいたりすることがあったことを丈に告げる。また姉の三千子も幼少時によく神隠しにあっていたこと、東家には昔からそういった不思議な話があったことを告げる。


 この巻の後半で、丈の昔の友人で超能力をまだ扱いきれておらず、自慢げに発現した結果恨みを買ってしまった江田四朗の行状が明らかになる。郁江が指摘するまでもなく超能力を欲するあまり幻魔に憑依され芙蓉グループや権力者を次々に篭絡して、悪の集団を形成してきている。
 そんな話を聞いても丈は四朗と直接対決をしない。類まれな超絶サイキックを持っていながら、その制御ができず暴発することを極端に怖がっている。その一方で、ちゃんと制御できている描写もかなりあり、なんでこんなに悩んでるん?と不思議でならない。この丈の内省こそがGENKENを組織としてゆがませている一番の原因。挙句の果てに失踪して戻ってこないっつーのだから、「角川幻魔」は救いようがない。最終巻を読んだ時はぼう然としたもんです。直接の続編の「ハルマゲドン-第2次幻魔大戦」でもだらだらが続いただけ。「―deepトルテック」で完結しているらしいけど、どうなんだろう。

 まずは、この幻魔大戦20巻を再読してから続きに手を付けるか考えよっと。