まさか少年ドラマシリーズ版「なぞの転校生」の続編だったとは…。以下ネタバレ含みます。
先日、全12話無事最終回を迎えたドラマ24「なぞの転校生」。不思議な転校生がやってくるという設定と主要キャストの名前が一緒というだけで、全然別のお話じゃん、と思いみてましたが、原作は今から50年近く前に書かれたものなので、そのままやっても新しい視聴者にとっては古臭く感じてしまうから、現代風に置き換えるという意味では自分としては容認をしていました。昔の作品をリメイクした場合、例えば「時をかける少女」のアニメ版(06)や仲里依紗実写版(10)なども基本コンセプトは原作に沿っているけど、ストーリーはオリジナルで、しかも続編的な内容にもなっており、これはこれで楽しめました。今回の「なぞの転校生」も、最終話ではじめてそういう構成だったことが明かされます。
王妃(りりィ)は亡くなり、アスカ姫(杉咲花)も間もなくお迎えがやってくる。山沢典夫(本郷颯多)は姫の最期を見取ろうと姫のそばにいる。そこへ、次元調査団のメンバーがやってくる。隊長はD-15世界の岩田広一(高野浩幸)。ここで、NHK版とのリンクが判明し今回の物語が単なるリメイクでないことが視聴者に供される。
つまり、
D-8世界…今回のドラマの登場人物アスカや王妃のいた世界
D-12世界…今回のドラマの世界。ショパンがいない。
D-15世界…39年前の少年ドラマシリーズ。
ということ。
原作やNHK版は、ジュブナイルでありながら強い文明批判を含むという、リアルタイムで触れた世代の私たちにとって衝撃的な作品でした。突然降ってきた雨に恐怖する山沢典夫(星野利晴)。「たかが雨じゃないか」という岩田広一(高野浩幸)に対して、「この雨には放射能が含まれている」という。「少しぐらい気にするな」と嗜める広一に対して「どんかんだな!」と唾棄するように言い放つ典夫。後から彼が次元ジプシーとしてやってくる前の世界は原子力戦争で放射能の蔓延した世界で、そこから逃げ出してきた次元ジプシーだった事が分かるという、今でも十分通用するお話。
その岩田君がこの物語で再登場。キャストは同じ高野浩幸さん。どのような経緯で次元調査団になったのか、今度はそちらのお話が気になってきました。スピンオフ作らないかな。その時は本家の星野利晴さんの山沢典夫や伊豆田依子さんの香川みどりも出て欲しい。
39年経って続編が見れるとは思いませんでした。
岩井俊二企画脚本ということで、岩井ワールドチックな映像もなかなか良く、これは5月発売のblu-ray買っちゃうか。。
あ、NHK版の「なぞの転校生」セルビデオ版(NHKVOOK)全3巻は1989年に発売された時即購入していたんですけど、その後発売されたDVD版(2001年)は買っておらず、DVD発売からもう10年以上たち、恐らくblurayが出ることはないと考えると、DVD版を買っておいた方が良いと判断、しかもamazonでは第2巻が品切れ入荷未定とあり、こりゃまずいと思い、なんとか楽天で発見、ポチりました。
キャスト、スタッフの皆さま
素敵なお話、有難うございました。
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