日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

読書

「葉桜の季節に君を想うということ」

歌野晶午著・文春文庫 桜満開の季節も過ぎ、華やかなピンク色から葉桜の青々とした色が目に眩しい今の時期、毎年鷺沢萠の「葉桜の日」を読んでいました。鷺沢さんが亡くなったのは2004年4月11日。ちょうど17年になります。 今年は趣向を変えて同じ”葉桜”を…

「騙し絵の牙」

塩田武士著・角川文庫 映画予告編を観て面白そうと思ったらカミさんが持っていたので読んでみた。文芸雑誌「ダヴィンチ」に連載されていたそう。 大手出版社の社員、速水が、社内の権力抗争や出版不況で、任されている雑誌「トリニティ」が廃刊の危機に立た…

「可愛いベイビー」

五十嵐貴久著・実業之日本社文庫「年下の男の子」「ウェディング・ベル」に続く年の差カップルシリーズ完結編。 前作までの感想はこちら↓ 「年下の男の子」 を読む。 - 日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog 「ウェディング・ベル」 - 日々雑感っ(気概だ…

「百年法」

山田宗樹著・角川文庫上下巻 不老不死は人類の夢。果たしてそうなのだろうか。ここのところ寄る年波に勝てず、節々が痛いし、気力体力とも若い頃にはかなわない。20-30代くらいのまま不老だったらどんなに楽しい人生かと思うことはたしかにある。では、そう…

「エンドロール」

鏑木 蓮著。早川文庫ja アパート管理のバイトをしている青年、門川は、映画監督を夢見ているものの行き詰まっており将来がみえない。そんな日々の中、管理しているアパートの老人帯屋が孤独死する。遺品として残されたのは古いキネマ旬報と1本の8ミリフィル…

「敵は海賊・短篇版」

神林長平著・早川ja文庫「敵は海賊」シリーズの短編だけを集めたもの。 もともと「敵は海賊」という短篇から始まったこのシリーズ。第1作はもう39年も前。これまで長編が8作出ています。「敵は海賊・猫たちの饗宴 」は89年にアニメ化もされました。 地球…

「涼宮ハルヒの直観」

谷川流著・角川スニーカー文庫 なんと9年半ぶりの新刊。 短編「あてずっぽナンバーズ」・中編「七不思議オーバータイム」・長編「鶴屋さんの挑戦」の3部構成。「鶴屋さんの挑戦」のみ本文庫書下ろし。 私の場合、「涼宮ハルヒ」シリーズは、SF的視点で面…

「心臓狩り3 異形の領域」

梅原克文著・角川ホラー文庫「心臓狩り」完結巻。 シャーマンの一族は、手首から長掌腱筋を伸ばし剣にして相手の能力を自分のものにできる。壱属の身体を移植することで力を得ることができるが、能力維持のために吸血鬼のように人を殺し続けないといけない。…

「心臓狩り2 シャーマンの一族 」

梅原 克文著・角川ホラー文庫 「心臓狩り」全3巻の2巻目。 心臓移植を受けた雅之は、ドナーの記憶のみならず手元から長掌筋腱を”剣”や”ロープ”のように伸ばすことができる異能をも受け継いでしまう。 本来明かされないドナーについて調べると、19歳で亡く…

「清須会議」

三谷幸喜著・幻冬舎文庫2013年11月公開に先立ち約1年前の2012年6月に監督自ら執筆された原作。 清須会議は、織田信長が本能寺の変でなくなった後、重臣たちによる世継ぎを決める清須城で行われた会議のこと。時代小説というと独特な言い回しで読みにく…

「鬼滅の刃 風の道しるべ 」

集英社・吾峠呼世晴原作/矢島綾著 本編の行間を埋める番外編の小説版第3弾。全5話。小説も現時点でこれが最終巻。第1話表題作「風の道しるべ」…風柱の不死川玄弥と兄弟子であり親友でもある匡近との下弦の壱姑獲鳥との闘い。本編で御館様から遺書を渡された…

「鬼滅の刃 片羽の蝶」

集英社・吾峠呼世晴原作/矢島綾著 本編の行間を埋める小説版第2弾。 第1話「片羽の蝶」親を殺された胡蝶姉妹が助けてくれた悲鳴嶼行冥のもとに弟子入りを懇願する話。 第2話「正しい温泉のススメ」柱稽古で宇随から温泉を掘ることを命じられた善逸は、伊之…

「鬼滅の刃 しあわせの花 」

集英社・吾峠呼世晴原作/矢島綾著漫画、TVシリーズ、映画ときて、小説版が3冊出てるということで、ポイント消化で3冊交換。まず第1巻を読みました。 漫画の小説化ではなくオリジナルストーリー。とは言え、本編には影響を与えない行間を埋めるお話しが4話…

「危険なビーナス」

東野圭吾著・講談社文庫動物病院の副院長をしている伯朗のもとに異父兄弟の弟、明人の嫁と称する女性、楓が突然やってくる。アメリカに住んでいた弟は帰国してすぐに書き置きを残して行方不明だという。 楓と共に弟の行方を捜す伯朗。余命いくばくもない義父…

「ダーティペアの大跳躍」

高千穂 遙著・ ハヤカワ文庫ja ダーティペアシリーズ8作目。 第1作「ダーティペアの大冒険」が出たのは1979年。なんと41年も前になる。中学生の時です。 初めて読んだのは高校に入った頃かなぁ。長い付き合いです。TVアニメシリーズもやっていましたが…

「冬の陽炎」

簗石日著・幻冬舎文庫 借金を重ねて妻子のいる大阪から逃げ、流れ着いた東京で日払いのタクシー運転手をやってる在日韓国人の姜英吉。その日暮らしの英吉は、金を持ってないのに毎日スナックに通い、お姉ちゃんのいる店にもいく。サラ金からお金を借りても、…

「YOU! 」

双葉文庫・ 五十嵐貴久著 結構前に買って積読してました…。 父親が1年前にニューヨーク転勤し、それを追いかけて母親が渡米する。高校卒業を目前に一人残された娘、優は、高校3年間をダンスに捧げた女の子。卒業後もダンスを続けたいと思っていた優は、一人…

「ペスト」

アルベール・カミュ著・宮崎嶺雄訳・新潮文庫 フランスの植民地アルジェリアのオラン市をペストが襲う。医者のリウーは、いち早く流行病の正体に気づくが、役人はそれを認めない。そうしたうちにペスト菌は街を覆い、ついにオラン市はロックアウト状態に。閉…

「昭和40年男vol63 俺たちのハートを撃ち抜いた! 刑事とクルマ」

「昭和40年男」最新号は刑事ドラマと劇中に出てくる車について。 第1特集は「西部警察」を中心に、70-80年代の刑事ドラマについて熱く語られています。特に「西部警察」には警察なのにカスタムカーが沢山出ていて、あまりにも荒唐無稽なお話しだったんで正直…

「日本のいちばん長い日 決定版」

半藤一利著・文春文庫67年に岡本喜八監督、2015年に原田真人監督で映画化されている、昭和20年8月14日午後1時から8月15日正午までを1時間毎に追ったノンフィクション。 戦後生まれの私たちは、歴史で「ポツダム宣言を受け入れて日本は敗戦した」とし…

「AV女優の家族」

寺井 広樹著・光文社新書 AV女優のインタビュー集は、故・永沢光雄さんの『AV女優』『AV女優2 おんなのこ』という名著がありますが、この本はAV女優5名+男優1名にAV女優を職業として選んだことに対する家族の反応を中心に聞いたインタビュー集になって…

「昭和40年男増刊 総集編 俺たちが愛した昭和の女神たち」

隔月刊の「昭和40年男」は、定期刊の合間に過去記事をテーマ別にまとめた総集編が出ています。 この前の増刊が「俺たちが愛した昭和の男たち」とこれも面白かったのですが、今回は「俺たちが愛した昭和の女神たち」と題し、私的にどストライクの女性アイド…

「続・時をかける少女」

石山透著・復刊ドットコム元々は鶴書房SFベストセラーズの一つとした発行されていた作品ですが、ずいぶん前に絶版となったものが、”復刊ドットコム”で再刊されていました。 昔のカバーはこんなの↓ 懐かしいですねー。 NHKの少年ドラマシリーズ第1作「タ…

「日本の戦争映画」

春日太一著・文春新書 戦後邦画の戦争映画について解説された本で、この前に書かれた「時代劇入門」の戦争映画編といった趣きです。 日本の戦争映画は、一部を除き太平洋戦争を舞台にされることが多い。太平洋戦争は負け戦でという事を国民全員が知っている…

「ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~」

三上延著・メディアワークス文庫 ビブリア古書堂の事件手帖2ndシーズンの2巻目。 2012年の事件、横溝正史の未発見の作品「雪割草」をめぐる物語を解決したと思ったのもつかの間、新たな事件が。そして9年後、同じ依頼者が再びビブリア堂を訪れる。 栞子さん…

「『陰陽師』のすべて」

夢枕獏著・文春文庫 1988年の「陰陽師」(第1巻)から2003年の「-太極ノ巻」までは読んでいたのですが、以来読んでいません。 第1巻からは32年、いまだに新作が発表されています。 この本は2012年に文春MOOKシリーズの1つとして発売されていたものの文庫化…

「バブル入社組の憂鬱」

相原孝夫著・日本経済新聞出版社 1965年~1970年生まれをバブル世代というらしい。学年的にいうと1964年の人と一緒なので、その前の「しらけ世代」(1950年~1964年生)に括られる。 ちなみにその後の世代は1970年~1982年生まれの「氷河期世代」(現在38〜4…

「首都感染 」

高嶋哲夫著・講談社文庫 在宅勤務中にポチッた本。 高嶋哲夫さんは常々小松左京のディザスター小説の後継者だと思っております。 これまでも大震災を描いた「M8」 津波災害を描いた「TSUNAMI」 巨大台風に襲われた東京を描いた「東京大洪水」 など…

「売春島~「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ~」

高木 瑞穂著・彩図社文庫 三重県志摩市渡鹿野島は、的矢湾に浮かぶ0.7平方キロメートルの小さな島。江戸時代は荒天時の避難場所・風待港として栄えていたが、いつの頃からか主たる産業が”売春”になり、別名「売春島」と呼ばれた時代があった。 最盛期は70年…

「日本沈没」下巻

小松左京著・角川文庫 下巻読み終わりました。 東京大震災と名付けられた<第2次関東大震災>の後、渡老人の依頼を受けて京都の社会学者福原教授宅に小野寺が訪れたところで上巻は終わりました。 次々と始まる地震、噴火。D計画も山場。ついに首相が緊急事…